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【状態監視・振動測定解析】SPMによる軸受診断の最前線

【状態監視・振動測定解析】SPMによる軸受診断の最前線

プロアクティブメンテナンス(積極保全)の基本

ショックパルス法(SPM)による軸受診断の先進技術

コロナ禍、サプライチェーン問題、原材料不足と価格高騰…
さまざまなプレッシャーの中でも経済活動を止めないために、設備をより高い効率で、より長く維持し続けることが今まで以上に重要になっています。

回転機器はハードウェアの中でも最も多くを占める装置。維持には軸受(ベアリング)異常の早期発見が肝心です。
それには「ショックパルス法(SPM)」が有効な方法として知られています。

プルーフテクニックは独自に「振動+SPMのハイブリッド型」センサーを開発。
1つのセンサーで回転機器のわずかな異常も逃しません。

1.ベアリングの故障の原因

ベアリングの故障の根本原因には、潤滑、取付けの問題や、回転機械の機械的構成上の問題、梱包・出荷、保管、取扱い上の問題等が考えられます。

2.ベアリングの構造とその損傷

ベアリングにはその構造から内輪/外輪/転動体/保持器の代表的な4種類の固有振動数があり、ベアリングメーカー各社の型番から解析的に算定されます。
その高調波や固有振動数等の高周波数振動が故障の程度やステージに応じて発生することが知られています。

ベアリングの構造各部の損傷の結果として、振動や騒音、熱等が上昇します。汎用性のある明確な判断基準はありませんが、「振動測定」は、SN比の関係などから振幅や周波数応答を定量的に測定・分析することで、損傷の程度を推定するのには大変有効な方法です。


末期的な故障(ステージIV)では疲労ストレスに比例する振動「速度」を採択しますが、初期の故障段階ではそれよりもより敏感に反応しやすく人間の感覚に近いパラメータである振動「加速度」を採択し測定します。

3.ベアリングの振動解析法 – ショックパルス法(SPM)

さて、その振動解析には目的に応じてさまざまな手法があります。
簡易的なものとして、波高値(クレストファクター:ピーク値を実効値で割った値)の大きさで、内輪/外輪/転動体/保持器に生じた傷による振動外乱やガタツキを検出する方法があります。

しかしさらに有効な方法として、弊社のビブエキスパートIIにも採用されている「ショックパルス法(SPM)」があります。SPMはベアリングの初期異常発見に必要な測定手法です。

ベアリングの初期異常は超高周波(30kHz~)辺りに非常に微弱な振動として現れ、通常の方法では発見するのが困難です。
そこで、センサー自体の共振周波数を超高周波域に調整します。これにより、同周波数域に微弱な振動が発生した場合にセンサーが共振し、データ上検知出来る大きさの振動値となって出力されます。

通常この様な兆候は振動センサーとは別にショックパルスセンサー、または別方式の超音波センサー等を使用して測定します。

プルーフテクニックの振動センサーはショックパルス測定機能も標準搭載、センサー共振点を36kHzに調整しています。
つまり、1つのセンサーで通常の振動とショックパルスの2つの振動を測定できる”ハイブリッド型センサー”なのです。(特許取得済)。

4.SPMによる振動解析の具体的実例

この方法を適用し故障検知できたプルーフテクニックの具体的な事例を紹介しましょう。

上のグラフのように振動速度の監視だけでは期間中に故障の兆候を把握できなかった事象が、
下のグラフのように振動加速度を観測したSPMでの状態監視では、カーペット値(dBc)とマックス値(dBm)の両方の値が上昇傾向を示しており、初期故障の段階にあることがはっきりと見て取れました。

合わせて、前者の増加から潤滑油不足、後者の増加から傷の発生を検出でき、故障ステージの進行を未然に防ぐ対策も得ることが出来たというわけです。

振動測定解析の先進技術 – 詳細はホームページで。

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